こんにちは!しろろです。
みなさんは、自身が発信した文章を、相手が別の意味で解釈していた経験はありますか?
自分の意図が正しく伝わらず、相手を困らせて仕事に影響が出たことがあります。
そんなトラブルを回避するため、下記の本で伝わる文章の書き方を学びました。
- 書籍名:伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける 87の法則
- 著者:山口拓朗
- 出版社:明日香出版社
- 定価:1540円(税込)
この本では、7つの章に分けて、文章作成のノウハウを87個を載せています。
今回は、各章の概要を説明します。この記事を読めば、文章作成の大切なポイントを知ることができます。
1. 文章を書く準備をする
伝える相手や目的を明確にし、読む人に寄り添った内容を考える。
人は都合よく文章を解釈します。書き手が発信する情報と、読み手が受信する情報には、多少のズレが生じます。
例えば、「板チョコをたくさん食べた。」と言った時に、”たくさん”というのは、人によって2枚だったり、5枚だったりします。このような少しの差が、読み手の自己解釈によって生まれます。
ターゲットを明確にし、その人の考え方や性格を考慮して、文章を作成する必要があります。受け手のニーズを把握し、どのようなリアクションがほしいかを決めます。
新しいもの好きな上司に企画書を受け入れてもらいたい場合は、提案の新規性をアピールすればよいと考えられます。このようにターゲットと目的がハッキリすると、相手に伝わる文章が書けます。
2. 伝わる文章を早く書く
文章の構成を決めてから書く。
流れを決めずに文章を書くと、論理のズレが生じやすく、伝えたいメッセージが分からなくなる可能性があります。
伝わる文章には、決まった構造があります。この本では8個のテンプレートが載っています。そのうち2個を紹介します。
①結論優先型
- 結論を書く
- 理由・根拠を書く
- 詳細・背景を書く
- まとめを書く
確実のメッセージが伝わる文章構成です。報告書やメールにも役立ちます。ロジカルライティングでお馴染みのPREP法に近いです。PREPだと、Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(結論)です。
②提案型
- 現状を書く
- 提案を書く
- 具体案を書く
- 効果を書く
- 方法論を書く
企画書やプレゼン資料に使える構成です。
この本に記載はなかったですが、現状を書く際は、良いポイント→悪いポイントの順で伝えた方がいいです。
上司に提案する場合、最初から現状で悪いポイントを書くと、相手へのダメ出しになる可能性があります。例えば、「上司が取り組んでいた仕事の結果が良くないので、〇〇を提案します。」と伝える場合です。最初に批判すると、相手の印象が悪くなります。良い点を最初に伝えるようにしましょう。
このような相手に好かれる話し方は以下の記事で説明しています。よかったらご確認いただければと思います。
3.伝わる文章を簡潔に書く
ムダな言葉を除いて、ひとつのメッセージを伝える。
伝えたいことが多くあっても、盛り込むメッセージは1個に絞ります。一文に多数の情報が含まれていると読みにくいからです。
例えば、下記の例だと前者は内容が薄くてスルーされてしまいますが、後者はメッセージが明確で読み手の心に響く文章です。
悪い例:このダイエット法を実践すると、体重減少、病気予防、美容、精神安定、体力向上の効果が得られます。
良い例:このダイエット法を実践すると、1か月で体重5kg減と痩せ体質が得られます。
ムダな言葉には、下記のものがあります。無くても意味が通じる文章になるので省きましょう。
- 心情的な形容や比喩(急増してきています→急増しています)
- 名詞化する”~こと”(赤ちゃんのことを見守ることで→赤ちゃんを見守ると)
- 前置き言葉や注釈(~と考えます。その理由は、〇〇がベスト…。→~と考えます。〇〇がベスト…。)
4.伝わる文章を分かりやすく書く
言葉の配置に気を使い、必要な情報を漏れなく盛り込む。
内容のまとまりや、ワードの順番を意識することで、文章が分かりやすくなります。
- 対等な関係にある語句の表現を揃える(A案のメリットは〇〇だ。B案のメリットは▽▽だ。)
- 修飾語は長いワードから短いワードに並べる(買ったばかりの大きな机。)
- あいまいな表現は避ける(いつもより早く→いつもより15分早く)
- 情報伝達では「5W2H」を盛り込む(Who、What、When、Where、Why、How、How much)
5. 正しく、恥ずかしくない文章を書く
正しい文法や表現で文章を書く。
相手に正しく内容を伝えるには、基本的なルールを守ることが大切です。
- 主語と述語を正しく対応させる
- 論理的につじつまを合わせる
- 二重否定(悪いこともない→まあまあいい)を避ける
- 呼応表現(〇〇は、~にある等)を正しく使う
- 二重表現(一番最初など)を使わない
6. 読みたくなる文章を書く
読みやすい工夫をして、相手を引きつける。
下記のようなポイントを意識すると、読む人の頭に内容が入りやすくなります。
- 「ひらがな」「カタカナ」「漢字」を使い分ける
- 「ひらがな」は幼稚、「カタカナ」は軽い、「漢字」は堅苦しい印象を与えます。読み手に合わせて割合を変更します。
- 読みやすさだけを考えるなら、「ひらがな」:「漢字」を7:3にすると良いです。
- 語尾に注意する。同じ語尾を繰り返すとリズムが単調になり、相手に稚拙な印象を与えます。
- ~です。を繰り返さない
- 過去形(~た。)を繰り返さない
- 読み手にとって、快適な見た目の文章を書きます。下記のような工夫が効果的です。
- 文字サイズの変更
- かぎカッコを使う
- 色を付ける
- 改行する
- 番号をふる
7. メール・SNS対策をする
相手の気持ちに配慮した文章を書く。
メールで文章を書く際には、下記ポイントに注意すると良い文章になります。
- 相手がOKしたくなる依頼メール。下記3点が盛り込むことで、面識のない相手には、上記のように丁寧な文面にすることで、好印象を与えます。
- 突然のメールの非礼を詫びる
- 自分が何者かを明確に伝える
- 相手が受け取るメリットを明確に伝える
- 相手の評価を勝ち取る返信メール
- 相手の期待を上回る返信をします。例えば、上司に歓迎会の幹事を頼まれた時に、「幹事の件、承知しました。」だけでなく、候補のお店の情報や空き状況を確認する旨を伝えると上司は安心します。
SNSで文章を書く際には、相手の興味を引くような内容を目指します。
- 読まれるタイトルを付ける
- 相手に「どういうこと?」と思わせるタイトルにします(アイス業界に新星登場?!)
- 貢献の意識で書く
- 読者を喜ばせたり、元気づけたりする情報を盛り込みます。有益な情報でなくても問題ないです。
感想
文章作成時には、相手の性格など背景を考えるよう努めています。意思疎通がうまくできなかった経験があるからです。
私は先輩社員に「〇〇はどちらにありますか?」とチャットした時に、相手から「どちらって何か選択肢があるの?」と返信がきました。
私にとって、「どちら」は丁寧な表現でしたが、先輩は比較の表現として受け取ったようです。「考え方の違いで、相手が別の意味で捉えてしまう」という体験をし、大変勉強になりました。
一義に決まる文を作ることは手強いですが、相手を配慮した文章を書くよう心掛けます。
この本を読んだきっかけは、下記投稿で紹介したアウトプット大全でオススメされていたからです。紹介した文章作成のコツを活かし、自身の学びをアウトプットすれば更なる成長が期待できます。アウトプットによる自己成長に関心がある方は、ぜひ下記投稿もご確認いただけますと幸いです。
今回もありがとうございました。