こんばんは、しろろです。

世界で名を残した偉人たちは”3K”を大切にしていました。”3K”と言われると、皆さんは何を思い浮かべますか?

3K労働(きつい・汚い・危険)を想像する方もいるかもしれないですが、今回の”3K”はポジティブな内容(勤勉・謙虚・感謝)です。

この”3K”は多くの人にとって美徳だと考えられてきました。しかし、ビジネスの面ではマイナスに働く可能性を指摘する意見もあります。

今回は”3K”がどういうものか説明し、古い考え方だと言われてしまう理由にも触れたいと思います。

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勤勉

「勤勉」とは、一生懸命に仕事や勉強等に励むことです。

日本の資本主義の父「渋沢栄一」は、下記のような明言を残しています。

どんなに勉強し、勤勉であっても、上手くいかないこともある。これは機がまだ熟していないからであるから、ますます自らを鼓舞して耐えなければならない。

渋沢が成功するまでに、地道な努力を続けてきたことが伝わる文章です。

「勤勉」のメリットは下記2点です。個人・集団の両方にメリットがあるので、「勤勉」は尊いものだと分かります。

  • 個人にとって有益
    • 自身の目標を達成する
    • 自身の成長につながる
  • 集団にとって有益
    • 職場の生産性向上に貢献する
    • 組織の信頼性向上に寄与する

「勤勉」のデメリット(例)は下記です。

  • イノベーションを阻害する
    • 忍耐強いため、「業務をもっと楽にしよう。」と考えるタイミングを逃がす可能性があります。
  • 品質過剰になる
    • 自身が納得するまで、スキルアップや業務効率化をしてしまう可能性があるからです。仕事相手が品質をそこまで求めていない時に、時間やコストをかけすぎると、相手の満足度が下がる場合があります。

「勤勉」は度を越すと、ネガティブな要素が出てくることが分かると思います。「勤勉」であっても、融通の良さを身につける必要があります。

謙虚

「謙虚」とは、控えめで、素直に他者の意見を受け入れることです。

ウォルト・ディズニー・カンパニーの創業者「ウォルト・ディズニー」は下記名言を残しました。

成功は自分ひとりの努力によるものだと主張することは、浅はかで傲慢なことだ。どんな優れた業績も、多くの人の手と心と頭に助けてもらって、はじめて可能になるのだから。

成功した時に、傲慢を戒めるため、「謙虚」さを大切にしているようです。

「謙虚」のメリットは下記2点です。

  • 成長を持続させる
    • 人は”努力”によって”成長”し、”成果”を得ます。謙虚さがあると、”成果”に満足せず、次の段階を目指して成長し続けられます。
  • 問題解決を導く
    • 問題の原因は、自身の過失が関係していることが多いです。この時に、言い訳したり、隠そうとせず、「自分のミスかもしれない」と謙虚な姿勢で自身を振り返ることが原因究明にとって重要です。

「謙虚」のデメリットは、相手と交渉するシーンで不利になると考えられがちな点です。「謙虚」を「押しの弱さ」と混同しているため、「謙虚」さが足かせになると判断してしまうと考えられます。

「押しが弱い」は、自分に自信がないため、相手に強く出られない状態を指します。この時は、自分の実力以上に自己を過小評価しています。「謙虚」は、現状の実力を客観的に評価し、過大評価も過小評価もしていない状態です。そのため、「謙虚」と「押しの弱さ」は異なることをおさえていただきたいです。

「謙虚」には、「自信」をプラスするとよいです。「謙虚」は過去の自分を省みて前に進む役割、「自信」は将来の可能性を信じて進む役割を担っています。両者がそろえば、更に前へと進んでいけます。

感謝

「感謝」とは、ありがたいという気持ちを表現することです。

パナソニックの創業者「松下幸之助」は下記名言を残しました。

運が良かったという人は、周りの人に助けられてきたという「感謝」の気持ちがある人で、たとえ逆境に陥っても前向きに取り組める人物だ。

大きな功績をあげた人ほど、その成功は自分以外の他者や運に支えられて実現できたと言い、周囲の人に対して感謝の気持ちを伝えます。

「感謝」のメリットは下記2点です。

  • 個人にとって有益
    • 感謝の気持ちをもつと幸せホルモンが分泌され、ストレスの緩和や仕事への集中力向上が期待できます。
  • 組織にとって有益
    • 感謝することで周囲の人と信頼関係を築けるので、組織の人間関係が良好になります。

「感謝」のデメリットとして、成長を阻害する可能性があります。

「感謝」することは、現状に満足したことを表すので、成長に繋がらないという意見があります。

ただ、「勤勉」と「謙虚」(プラスで「自信」)を大切にしていれば、「感謝」をしても成長し続けられると考えられます。

私の好きな言葉に、「実ほど頭を垂れる稲穂かな」があります。稲の穂は、実が入ると重さで垂れ下がります。「勤勉」により学徳が深まると、他人に対して「謙虚」になり、「感謝」の気持ちを伝える人間になると考えています。

皆さんの周りには、トラブルが起きると部下のせいにする上司がいるかもしれません。そんな上司は見習わず、”3K”を大切にし、稲穂のようなビジネスマンになっていただければと思います。

本日もありがとうございました!