こんばんは、しろろです。

皆さんは幸せでしょうか? 人の目を気にしたり、自信がなかったりして、生きづらさを感じている方もいるかもしれません。

ネガティブな感情をもつ方々でも、自分らしく生きられる考え方があります。

アドラー心理学をご存じでしょうか。アドラー心理学とは、精神科医アルフレッド・アドラーが創り出した心理学の理論です。

下記の本から、アドラー心理学による「自由な人生を送るための思考法」をお伝えします。

私たちは「目的」に沿って生きている

いじめや虐待などにより、トラウマは生じます。トラウマにより、引きこもりになる人がいらっしゃいますね。「過去の出来事により現在が規定される」という考えを「原因論」と言います。

アドラー心理学では、「目的論」の立場でトラウマの存在を否定します。「目的論」では、目的を叶えるために感情を作り出します。

例えば、引きこもりの場合は、「原因論」と「目的論」で下記のように考え方が変わります。

原因論:いじめが原因で、人と接することが不安なので、家に引きこもる

目的論:家に引きこもりたいから、「いじめが原因で、人と接することが不安」という感情を作る

引きこもりの人からすると、反発が出そうな考え方ですね。

引きこもりが感じている不安は本物だと思います。ただ、同じ経験をしても、引きこもりにならない人がいるのも事実です。外に出たい気持ちがある場合、引きこもることにメリットがなければ、家から出られるはずです。家にいる方が楽で安心かもしれないですが、勇気を出して外に出てもらえればと思います。

他の例では、「子供に怒っていても、知り合いに声をかけられたら笑顔で答える母親」です。状況に合わせて、人は感情を出し入れできます。

どんな過去があっても、人は目的に沿って行動しています。過去は変えられないですが、未来は変えられます。「原因論」よりも、「目的論」の方が未来に希望を持てるでしょう。

他者は「競争相手」ではなく「仲間」である

人間の悩みは全て「対人関係の悩み」だと、アドラー心理学は断言しています。

対人関係で傷つくことを恐れ、人は自分自身を嫌いになります。例えば、「好きな男性がいるが、自分の容姿に自信がなくて告白できない女性」の場合です。女性は男性に振られて傷つきたくないため、容姿を理由に男性を避けているのです。

男性にとっては、女性の容姿がタイプの可能性があります。「自分の容姿は悪い」と女性が思い込んでいても、他者からすると美人だと思われるかもしれないです。私たちは主観によって、自身を度々苦しめます。

また、容姿に自信をもてない理由は、他者と比較してしまうからです。私たちは同じではないけど対等であり、「違い」に優劣をつけてはいけません。他者が仲間ではなく、競争相手になるためです。

友人の結婚を素直に喜べないことがありますか? 他者の幸福を「自分の負け」であるように感じてしまうので、祝福できないのです。「みんなは私の仲間」だと認識していれば、友人の幸せを喜べるでしょう。

競争では勝ち・負けが発生します。たとえ自分が勝てたとしても、相手から復讐されるリスクがあります。例えば、厳しい親に復讐するために、子どもは非行に走るのです。行為の裏には目的があります。勝っても負けてもいいことはないです。競争はせず、周囲の人は対等な仲間だと思うようにしましょう。

相手に嫌われることを恐れず、自分らしく生きる

私たちは承認欲求を求めてはならず、「課題の分離」が重要になります。ある事柄が誰の課題であるかを判断し、他者の課題に踏み込まず、自身の課題に誰も踏み込ませないようにします。対人関係のトラブルを引き起こす原因になるからです。

例えば、子どもが勉強をしない場合を考えます。課題の所有者は「その選択により起こる結果を引き受ける人」です。「勉強すること」は子どもの課題であり、親の課題ではありません。親は「子どものためを思って」と言いますが、世間体や支配欲をのために動いています。親が自分のために勉強をさせようとするので、子どもは反発するのです。

自分が望むように、相手を変えることはできません。自分を変えられるのは、本人だけだからです。相手の考えを知ったうえで、サポートの準備をし、見守りましょう。相手から頼まれた時にだけ、動けばよいのです。

逆に他者から何かを受けた場合は、見返りに縛られないようにしましょう。相手からどんな援助を受けても、自身の行動を決めるのは自分なのです。

私たちは「相手から嫌われたくない」という感情から、相手の期待に応えようとしてしまいます。相手に合わせると、自分の気持ちを押し殺す場合もあり、自分らしく生きれないので苦しいです。また、相手の感情をコントロールできないので、どんなに気を配っても嫌われてしまうこともあります。

自分の思い通りにならない他者を優先することは辛いでしょう。他者からの評価を気にせず、他者から嫌われることを恐れなければ、自由に生きることができます。

他者への貢献で、自分の価値を実感する

自分は共同体の一部であり、中心ではないです。共同体は、会社や世界全体を指します。私たちは「共同体の中にいてもいいんだ」という所属感を求めています。

所属感は、生まれながらに持っているものではなく、共同体(他者)に貢献することで得られます。自己を犠牲にし他者へ尽くすのではなく、自分の価値を実感するために、他者貢献をするのです。

例えば、製薬企業で新薬を生み出せば、患者さんの役に立つことができます。他者から評価されなくても、主観で「他者に貢献できている」と思うことで、自分の価値を実感できるのです。

大切なポイントは、他者を評価しないことです。褒める行為は、「優れた人が劣る人を評価する」ことを指します。他者の物差しで良い・悪いを判断されるため、褒められたい場合は相手に合わせて行動することになります。相手は褒めることで、自分を操作しようとしていることに気づいてください。アドラー心理学では、褒める行為などの上限関係を否定し、対等な関係を提唱しています。

対等な関係ならば、褒めるのではなく、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたり、「嬉しい」と素直な気持ちを伝えましょう。人は感謝の言葉を聞くと、他者に貢献できたと分かります。共同体にとって自分が有益だと思えた時に、自分には価値があると思えて勇気が持てるのです。

この記事を読んで、「主観的な解釈を変えれば、自分らしく生きていける」ことが伝われば幸いです。ぜひ『嫌われる勇気』を実際に手に取って読んでいただければと思います。

今回もありがとうございます。