しろろ

こんにちは、しろろです。

“注意が足りない部下”にお困りの方はいませんか?

トラブルが起きた際に、部下の考えた原因や対策に誤りがあると、問題を解決しませんよね。

トラブルを解決できないと上司は困りますし、解決のために努力した部下も可哀想です。

そのため、部下が正しい順序で思考を深められるよう、上司がフォローする必要があります。

今回は、部下が熟慮できるようになるフレーズをご紹介します。

セルフトークでこのフレーズを使用すれば、ご自身の理解を深まるためにも役立ちます。

トラブルの原因と対策について部下から報告があった場合を想定して解説します。

原因を深く考えるためのフレーズ

まずは原因について深く考えているかを確認します。

思いつきの原因で対策を考えてしまうと、有効な対策にならない可能性が高いためです。

以下のフレーズを用います。

「いいですね! 他にはありますか?」

ポイントは「他にありますか?」と言う前に、部下の意見に共感することです。共感がないと、部下は自分の意見を蔑ろにされたと感じます。

以下に上司と部下の会話例を示します。

部下

社内でITツール活用が進まない原因は、従業員が仕事に追われてITツールを学ぶ時間が取れないからです。

上司

たしかに業務が忙しいと、ITツールに手を出さないかもしれませんね。

他の原因も考えられますか?

部下

そうですね…。ITツールに関する情報へアクセスしにくい可能性もあります。

上司

いいですね。情報へのアクセスしやすさは重要です。

他にもありそうですか?

上記のような会話により、部下が問題の原因を深く考えられるように上司はサポートします。

対応策を深く考えるためのフレーズ

原因が明確になったところで、対応策を考えます。

思いつきの案に飛びつかないよう、以下のフレーズを話します。

「対応策を3個出してみよう」

ポイントは対応策の数を指定する点です。具体的な数を示すと、人はその数だけ答えを出そうと頭を働かせます。

今回は個数を3としましたが、状況によっては5など他の数でも差し支えありません。部下が答えを出せずに困っていたら、上司が例として対応案を1個出してあげるとよいでしょう。

以下に上司と部下の会話例を示します。

上司

社内でITツール活用が進まない最大の原因は、従業員とITツールに距離があることのようですね。

では、解決策を3個出してみませんか?

部下

ITツールの勉強会を開催するのはいかがでしょうか。

ITツールの使い方を知れば、自身の業務への役立て方も思いつくと思うので。

上司

なるほど!自身で学ぶからこそ気づけることがありますね!

2個目はどうかな?

部下

そうですね…。社内でのITツール活用の事例紹介が有効かもしれません。

上司

いいですね!過去の事例から学べることは多いです。

3個目はどうですか?

部下

そうですね…。思いつかないです。

上司

例えば、ITツールの情報をまとめたサイトページの作成も対応策の候補に入ると思います。

このような会話を通して、部下が複数の解決策を考案できます。

最適な解決策を選ぶためのフレーズ

対応策が出揃ったところで、今後の対応を決めます。

部下がロジカルに判断できているかを確認するために、以下のフレーズを活用します。

「本当にそれが1番いい解決策でしょうか?」

この問いにより、部下は自分の考えが正しいのかを深く考えます

以下に上司と部下の会話例を示します。

上司

今まで考えた対応策の中から、実践するものを選びましょうか。

部下

はい。ITツールの情報をまとめたサイトページの作成を行いたいと思います。

上司

本当にそれが1番いい解決策でしょうか?

部下

1番いい解決策だと考えています。

サイトページの作成は上司の意見ですし、従業員が情報収集しやすい場を設けるのは効果があると考えています。

上司

気を遣っていただいたのだと思いますが、私の意見であることは横に置いていただきたいです。

従業員とITツールの距離を近づけるために最も有効な手段を実行したいので。

部下

ITツールの事例紹介が1番いいかもしれません。

ITツールでできることを知るからこそ、ITツールについて情報収集したり、学んだりすると思うので。

部下は上司の意見に引っ張られてしまうことが多いです。

権威バイアス権威のある人物の意見を重要だと考える傾向)や意見を出すための心理的安全の欠如などによるものです。

上司は自分の意見が最適解だとは思わず、部下の見つけた最適解も歓迎するような姿勢をもちましょう。

最後に

今回ご紹介したフレーズを使った問答を繰り返すことで、上司がいなくても部下1人で熟考できるようになります。

上司が対応策を決めた方がトラブルは早く解決しますが、部下が対応策を見つけ出せるよう時間をかけましょう。

部下の育成方法にお悩みの方は下記の記事も参考になると思うので、ぜひご確認ください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。