しろろ

こんにちは、しろろです。

あなたはMECEをご存知でしょうか?

MECE(ミーシー)とは、モレなくダブりなくものごとを整理する考え方です。Mutually Exclusive, Collectively Exhaustiveの頭文字をとっています。

  • Mutually 互いに
  • Exclusive 排他的な(重複しない)
  • Collectively 全体的に
  • Exhaustive 網羅的な(漏れがない)

企業研修などで頻繁に取り上げられるMECEですが、日常の思考や議論にも積極的に活用できる手法です。

私自身、ロジカルシンキングに苦手意識がありましたが、MECEを意識することで、物事を論理的に整理できるようになりました。

今回はMECEを活用するメリットを紹介した上で、その手法と習得方法をご紹介します。

MECEのメリット

MECEのメリットは大きく分けて2つあります。

①自身の考えを整理しやすくなる

トラブル発生時に原因を複数検討する場合、MECEで要素を分類すると、原因の抜け漏れ重複検討を防ぐことができます。

②相手に自分の考えを理解してもらいやすくなる

モレやダブりがない主張は、議論をスムーズに進め、相手の理解を得やすくします。

MECEの手法(3種類)

難易度の低い手法からご紹介します。

①プロセス分解

プロセス分解は、対象となる全体の流れを各プロセスに分割する方法です。

例えば、カレーの作り方をプロセス分解すると以下のようになります。

  1. 具材を切る(野菜や肉を食べやすいサイズに)
  2. 具材を炒める(油をひいた鍋で香りが立つまで)
  3. 具材を煮込む(水やスープを加えてじっくり火を通す)
  4. ルーを加える(煮込んだ後にルーを入れて味を調える)
  5. 仕上げる(とろみがつくまで煮込み、最後に火を止める)

プロセス分解は、作業の流れに沿って順序立てて整理できるため、非常に使いやすい手法です。

②層別分解

層別分解は、対象を複数の項目(層)に分ける手法です。

例えば、年代ごとに要素を分解します。

  • 20歳未満
  • 20歳以上30歳未満
  • 30歳以上40歳未満
  • 40歳以上50歳未満
  • 50歳以上

各層が全体に対して足し算のように整理されるため、全体像が把握しやすくなります。

③変数分解

変数分解は、対象を構成する変数ごとに分ける方法です。

例えば、売上の場合は下記のように表せます

売上 = 客数 × 客単価 × 購買数

各項目が掛け算の関係にあり、数値としての比較ができるので、より説得力のある分析が可能となります。

ハイパフォーマーはこの方法を用い、より説得力のある分析を行っています。

MECEの習得方法

いざという時にMECEを実践するには、日々の出来事で慣れ親しむことが重要です。

ここでは、層別分解を習得する方法をご紹ここでは、特に層別分解を習得するためのアプローチをご紹介します。

まずは物事を2面で考える習慣をつけます

例えば、ポットからお湯が出ない場合を考えます。

「ポットの中身が空なので、お湯が出ない」と決めつけるのではなく、ポット自体に問題があるかもしれないと考えます。

内側(水)外側(ポット本体)の両面で物事を見るようにします。

対象を2面で捉えるために役立つのが反対の意味をもつ漢字を使った熟語です。

例で使った内外以外に、長短・白黒・天地・今昔など多くの熟語があります。このような熟語の切り口を使えば、簡単に物事を2つに分けることができます。

その後、慣れてきたら三字熟語(例:大中小、朝昼晩)や四字熟語(例:東西南北、風林火山)も取り入れて、多角的に分析してみましょう。

さらに、”4C”などの追加フレームワークも参考にすると、全体の整理力が向上します。詳しい内容は下記のサイトもご覧ください。

まとめ

MECE(ミーシー)とは、物事を「モレなく、ダブりなく」整理する考え方です。

この手法を使うことで、自身の考えを明確に整理できるだけでなく、説得力のある主張を相手に伝えやすくなります。

MECEの主要な3つの分解手法があります。

  1. プロセス分解 対象の全体の流れを段階ごとに分ける方法
  2. 層別分解 対象を複数のカテゴリーに分類する方法
  3. 変数分解 対象を構成する変数ごとに分け、数値的な比較を可能にする方法

特に層別分解を実践する際は、物事を「2面」で捉える習慣が効果的です。

反対の意味を持つ漢字(例:内外、長短、白黒など)を使うと、自然にバランスよく分類できるようになり、論理的な整理がしやすくなります。

最後に

本記事では、MECEのメリットを紹介後にその手法と実践方法をお伝えしました。

今日から物事を2面で考えるようにしていただき、モレなくダブりなく分類する方法に慣れていただければと思います。

ロジカルシンキングが苦手な方でも、相手に自分の意見を伝える技術を下記投稿で紹介しています。ご興味あればご確認ください。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。