- RPAやツールを使えば、業務効率化できると思っていたけど、うまくいかない…
- 自動化を進めたのに、あまり効果がなかった…
- 「改善したい」と思いつつ、何から始めたらいいのか分からない…
- 効果の出る効率化の順番が分からない

しろろ
こんにちは、しろろです。
RPAや自動化ツールを導入したのに、思ったほど効果が出ない…そんな悩みはありませんか?
実は、業務効率化がうまくいかない原因は「ツール」ではなく、「進め方」にあることがほとんどです。
本記事では、年間300時間以上の業務を削減した私が、再現可能な「業務効率化の正しい5ステップ」をお伝えします。
業務効率化とは?
仕事のやり方を改善し、3M(ムリ・ムダ・ムラ)を削減し、業務の生産性を向上させることです。
- ムリ:委託元から急な依頼があり、時間や人手不足により、作業者に大きな負担がかかる
- ムダ:結果に関係しない作業に人を割いている
- ムラ:特定の部署や人に仕事が偏っている
このような3Mをなくすことで、私たちはもっと価値のある業務に時間を使えるようになります。
業務効率化がうまくいかない原因とは?よくある落とし穴3選
ただ業務効率化を始めてしまうと、以下のような問題に陥る可能性があります。
何をしたらいいのか分からない
「効率化しろ」と言われても、現状のどこに課題があるのかが分からない場合がありますよね。
そのままツールやテクニックに走ると、逆効果になることもあります。
この後の章でも説明しますが、理想と現実との差分を理解することで、何をすべきか見えてくるでしょう。
ツール導入が目的化する
業務の効率化は「目的」ではなく「手段」です。
「効率化したけど、もともと意味のない作業だった」ということも多々あります。
私自身、RPAを導入したけれど、先輩から「それ、本当に削減すべき作業?」と指摘された経験があります。
あるもの全てではなく、目的に合った部分をピンポイントで効率化していきましょう!
慣れたツールにこだわりすぎる
世の中には多くのツールがありますが、自分が使ったことがあるものをリピートしていませんか。
慣れているツールを使ってもいいですが、その選択が最適であるか考える必要があります。
私の場合、Pythonでプログラムを作った後に、VBAのほうがより業務に合っていることに気づいて作り直した経験があります。
まずは業務を効率化させるための手段をいくつか挙げてみましょう。
【実体験あり】誰でもできる業務効率化の5ステップ
業務効率化は5つのステップで行います!
1. 理想の状態を描く
まずは、現状を踏まえ、業務の理想像を考えます。目的があいまいなまま効率化を始めると、ズレた改善になってしまうためです。
たとえば、「お客様に早く製品を届けたい」、「患者さんの負担が少ない薬を作りたい」などの理想を掲げましょう。
大きな成功を収めたい場合、理想はなるべく大きいものにしましょう。以下の記事でその理由を解説しているので、ご一読ください。
2. 現状を把握する
業務フローを棚卸しし、現状とのギャップを洗い出します。
- 業務フローや手順書を見直す
- 関係者のヒアリングを行う
- 実際の作業を時間で記録してみる(タイムスタディ)
「なんとなく」ではなく、データとして現状を可視化することが大切です。
きちんと把握しているつもりでも、実際の作業時間などを確認すると、想定と異なる場合がよくあります。
まずは、正しく現状を理解するところから始めましょう。

しろろ
PC上の業務を見直す場合は、UiPath Task Captureがおすすめです。
このアプリを起動させると、クリック操作などを記憶し、作業マニュアルを自動で作ってくれます(編集も可能)。
3. 課題を特定し、手段を選ぶ
次に、この理想を叶えるための課題を洗い出します。
たとえば、「製造期間を10日から7日に減らす」「100時間かかる作業を全自動で行う」などです。
このようにして、理想と現実のギャップである課題が明確になるので、最適な手段を選択できます。
3つの戦略に分けて手段を検討します。
戦略 | 内容 | 例 |
---|---|---|
作業の削減 | そもそも必要ない作業をやめる | 「報告メールを週1に減らす」 |
作業の変更 | 実行方法を見直す | 「Excel集計を関数で自動化」 |
作業の代替 | ツールで自動化・代行 | 「RPAツールでルーチンを処理」 |
上記のように、3種類の戦略があることを認識していれば、最初に思いついた考えに飛びつかずに最適解を検討できるでしょう。
自分で考えた目標や手段は適切か、上司に確認しましょう。
私たちは会社に雇われている身なので、あくまで会社の意向に沿った行動をする必要があるためです。
あなたが素敵なアイデアを思いついたとしても、会社が望まない方向であれば認めてもらえない場合があります。
上司と認識を合わせておけば、努力を無駄にせずに済む可能性が高くなります。

しろろ
人と話すことで、いいアイデアが見つかることがあります。
実験机上の備品を整理をするため、棚を設置しようと考えていたら、先輩社員からメッシュパネルを提案していただきました。
自分一人で抱え込まず、いろんな人と話して問題を解決できるといいですね。
4. 小さく試して実行する
ツール導入や業務フロー変更など、計画した改善策を小さくテストしながら実行しましょう。
最初から完璧を目指さなくてOKです。一歩踏み出すことが大切です。
まずは試して、次のステップでその結果を確認し、次へ繋げましょう。

しろろ
実行することで気づきが生まれ、いい解決策が見つかることもあります。
チーム内の業務管理を簡便にしたいと思い、タスク管理アプリを使いましたが、設定に手間がかかることが分かりました。
試行錯誤の末、OneNote上にタスクをまとめた表を作り、業務調整を行うようになりました。
「まずはやってみる」という精神は重要ですね!
5. 評価し、改善する
改善策を実行してみて、実際にどう変わったかを数字で検証してみましょう。
チェック項目 | 例 |
---|---|
作業時間は短縮されたか | 60分→20分など |
関係者の満足度はどうか | 上司・メンバーの反応 |
作業ミスは減ったか | エラー件数、やり直し頻度 |
この結果をもとに、更にサイクルを回すことで、あなたが成し遂げたい目標に一歩ずつ近づきます。
まとめ
業務効率化とは、『仕事のやり方を改善し、3M(ムリ・ムダ・ムラ)を削減し、業務の生産性を向上させること』だと紹介しました。
業務効率化をする際は、以下のような落とし穴に入る恐れがあるので注意が必要です。
- 何をしたらいいのか分からない
- ツール導入が目的化する
- 慣れたツールにこだわりすぎる
問題が起こさずに業務効率化を進める場合は、5つのステップを確実に実行するとよいでしょう。
- 理想の状態を描く
- 現状を把握する
- 課題を特定し、手段を選ぶ
- 小さく試して実行する
- 評価し、改善する
このように業務効率化をコツコツ積み重ねることで、あなたの目的達成に少しずつ繋がっていきます。
Q&A|よくある質問
Q1:新しい方法で業務を行いたいですが、社内で誰も協力してくれません…。
A1:みんなに協力してもらえるように、仕組み化やルール作りも重要です。以下の記事をご参考ください。
Q2:業務効率化は一人でもできますか?
A2:可能です。まずは自分の業務の見直しから始めましょう。小さな改善を積み重ねることで周囲の理解も得やすくなります。
Q3:業務効率化に取り組む時間がそもそも取れません。どうすれば?
A3:最初は1日15分の「振り返りタイム」を設けることから始めてみましょう。意外と非効率な作業が見つかります。
Q4:業務効率化を進めると、仕事が減って評価されなくなりませんか?
A4:むしろ「時間を生み出して、より価値の高い仕事に取り組める」ことをアピールすれば、評価は上がります。
Q5:ExcelやVBAの知識がなくても業務を改善できますか?
A5:もちろんです。手順の簡略化や報告方法の見直しなど、誰でも取り組める改善もたくさんあります。
最後に
まずは今日から、業務効率化をしたい作業の整理から始めてみましょう。
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RPAツールを使った自動化に興味がある方は、以下の記事をご確認ください。
自動化以外のITツールにも関心がある方は以下の記事もおすすめです。
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