- 視覚的に見やすく伝えるレイアウトとは?
- 受け手が理解しやすい資料にするコツって?
- スライドのビジュアルを良くする工夫って?

しろろ
こんにちは、しろろです。
あなたは、プレゼン資料や報告書を作る時、『相手への思いやり』を意識していますか?
ここで言う『思いやり』とは、単に情報を並べるだけでなく、受け手がストレスなく、まるで物語を追うようにスッと内容を理解できるような工夫のことです。
「自分の意見を伝えなきゃ!」と資料作りに没頭していると、つい相手の視点が抜けてしまうこともありますよね。
でも、ちょっとした気遣いを加えるだけで、資料は劇的に分かりやすくなります。
今回は、私が普段から心がけている『親切で分かりやすい』PowerPointスライド作成のコツを、具体的な例を交えてご紹介します。
今日からあなたの資料が劇的に変わるはずです!
1. 左から右に情報が流れるスライドを作る
人間の目は、一般的に『左から右へ、上から下へ』と情報を追う習性があります。
これは文章を読む時と同じですね。
プレゼンスライドも、この『自然な視線の流れ』に沿って情報を配置することが、受け手にとっての『親切』につながります。
もし情報が右から左へ流れていたり、あちこちに散らばっていたりすると、どうでしょう?
読み手はどこから読めばいいか迷い、無意識のうちにストレスを感じてしまいます。
特にZ字のレイアウトを意識してスライドを作ると良いでしょう。
このZ字の流れに沿って、重要な情報や結論を配置することで、読み手はスムーズに、そして自然にあなたの伝えたい情報を吸収できるようになります。

2. 相手が知っている言葉を使う
プレゼン中に、聞き慣れない専門用語や略語が出てきたらどうでしょう?
聞き手は、その言葉の意味を理解しようと脳のリソースを使いながら、同時に話の流れも追わなければなりません。
これは、『認知負荷』を非常に高める行為です。
脳が一度に処理できる情報量には限界があるため、負荷が大きすぎると『もう聞くのがしんどい…』と、理解を諦めてしまうことにもつながりかねません。
例えば、”RPA”という文字が入ったスライドを考えます。
“RPA”とは、Robotic Process Automationの略で、ロボットによる定型作業の自動化技術です。
“RPA”を知ってる人には「専門的なスライド」だと好印象ですが、”RPA”を知らない人は「知らない略称が出てついていけない」と感じるかもしれません。
もし、専門用語を使わざるを得ない場合は、スライドの隅にでも注釈を入れる、あるいは初出時にカッコ書きで説明を加えるなど、相手への配慮を忘れないようにしましょう。
相手の知識レベルに合わせて言葉を選ぶのが、『親切な資料』の第一歩です。
3. 改行の位置に注意する
スライドのテキストで重要なのが、『どこで改行するか』です。
たったこれだけのことですが、読みやすさが劇的に変わります。
人間の脳は、改行されたところで一度、意味の区切りを感じ取ろうとします。
もし、不自然な場所で改行されていると、脳は『あれ?ここで終わり?いや、続きがあるのか?』と混乱し、読み進めるのに余計な労力を使ってしまいます。
たとえば、名詞と助詞の間で改行してしまうと、その文章は名詞までで終わりだと相手に勘違いされてしまう可能性があります。
助詞の後に改行することで、2行目まで文が続いていると相手に伝わります。

4. 画像や図表を活用する
文字のみだと受け手は内容を理解しにくいので、画像や図表によりダイレクトなイメージを相手に伝えます。
既存の画像を使う場合、下記がおすすめです。
画像の取得先 | 概要 |
PowerPointのストック画像1 | 外部サイトから素材を探す手間を省けていいです。 |
いらすとや2 | 誰もが知っている定番でかわいいイラストです |
また、”定量的”な内容は図、”定性的”な内容は表で表します。
表よりも図の方が受け手は内容を理解しやすいので、なるべく図で表現します。定性的なデータは図で表現できないので、表にまとめます。
下記①②③に注意するとよいでしょう。
①最低限の色を使用する
カラフルにするのではなく、伝えたいポイントを強調するようにしましょう。
グラフの場合は、重要でない要素を灰色にし、重要な要素をオレンジ色にすることが有効です。
②項目名を明記する
項目名が抜けると何を表した図表なのか分からなくなります。図ではX軸・Y軸および要素の項目名、表ではカラム(列)の項目名を指します。
また、項目名に単位も併せて載せることで、相手に明確に図表の内容を伝えます。
③1つの図表に情報をまとめる
同様のデータが複数ある場合、個別に図表をまとめるのではなく、1つの図表にまとめるとよいです。スライドがスッキリして、見やすくなります。
Excelでグラフを重ねる方法はこちらのサイト3で紹介されています。
5. 適切な余白を設ける
スライドには図を大きく載せましょうとよく言いますが、余白がないスライドは情報が密集して読みにくいです。
下記の画像を比べると、余白があるスライドの方が圧迫感がなく読みやすいことが分かるでしょう。
<余白の少ないスライド>

<余白が十分にあるスライド>

スライドの例で扱った”3K“に関してご興味がある方は、下記投稿で紹介しています。成功を掴みたい方は必見です。
6. 読みやすい配色にする
基本の文字を黒色、強調したい文字を赤色にする方が多いと思います。
しかし、基本の文字色を濃い灰色、強調したい文字をえんじ色にすることをおすすめします。
白色と黒色の組み合わせはコントラストが強くて目が疲れやすくなります。濃い灰色の文字にすることで、コントラストを弱めることができます(スライド自体の色を薄いグレーにすると尚良い)。
原色の赤色は色が強過ぎて目が疲れてやすく、視認性の低下に繋がります。くすんだ色(えんじ色)にすることで読みやすくなります。
赤色以外の色でも、原色は使わないようにしましょう。
誰もが見やすい配色を目指す場合は、こちらのサイト4で配色のバリアフリーについてご確認ください。
ユニバーサルデザインの視点も忘れずに!
色覚の多様性を持つ方も含め、誰もが見やすい配色を目指すなら、配色のバリアフリーに関する情報を参考にすると良いでしょう。
まとめ
今回は親切なPowerPointスライドを作るコツを6個紹介しました。
- 左から右に情報が流れるスライドを作る
- 相手が知っている言葉を使う
- 改行の位置に注意する
- 画像や図表を活用する
- 適切な余白を設ける
- 読みやすい配色にする
この記事を参考にしていただき、あなたのスライド作成のお役に立てれば幸いです。
最後に
さらにスライド作成について学びたい方は以下の関連記事もおすすめです。
決済者に承認されるスライド作成のコツを知りたい方を下記記事もご一読ください。
発表資料に載せるグラフの作成方法も紹介しています!
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