- 「どうせ無理だ」「こうに決まっている」と、自分の考えに縛られてしまう
- もっと広い視野で物事を捉え、最善の選択をしたい
- 思い込みのせいで、人間関係や仕事でつまずいてしまう

しろろ
こんにちは!しろろです。
自分の思い込みによって物事を正確に判断できなかった経験はありませんか?
「ボールペンのインクが出なくなったから壊れたと思ったけど、ただのインク切れだった」
「上司や同僚に厳しく言われ、自分はダメな人間だと落ち込んでしまう」
これらは、もしかしたら「先入観」が原因かもしれません。
私自身、過去には間違った解決策に飛びついて仕事が遅延したり、先輩社員から「全てあなたが悪い」と言われて自分を責めたりすることがありました。
そんな時に出会ったのが澤円著『メタ思考~「頭のいい人」の思考法を身につける』でした。
この本から得た学びを元に、今回は先入観に囚われるリスクと、それを乗り越え**視野を広げる「メタ思考」**について解説します。
視野の狭さが引き起こす危険性
先入観に縛られることは、私たちの日常生活や仕事において、さまざまなトラブルを引き起こす原因になり得ます。
問題をすぐに解決できない可能性がある
最初に思いついた案に飛びつくと、根本的な解決策ではないかもしれません。
結果として、時間や労力を無駄にし、仕事に悪影響を及ぼすことも。
たとえば、ある問題の原因をAだと思い込み、半年間その解決策を実行しても成果が出ず、ようやくBが真の原因だったと気づくケースがあります。この半年間は、まさに「もったいない時間」です。
最初からあらゆる可能性を検討していれば、もっと早く最適な解決策にたどり着けたはずです。
メンタルに悪い影響を及ぼす可能性がある
他者の言葉を真正面から受け止めすぎて、深く傷つき、精神的に疲弊してしまうリスクもあります。
私自身、以前は同僚の言葉に傷つき、毎晩のように自宅で泣いていた時期がありました。
しかし、上司に相談し、物事を別の角度から見ることで、気持ちが楽になった経験があります。
このような時こそ、視野を広げるために「メタ思考」が役立ちます!
メタ思考とは?
メタ思考とは、自分の行動や考え方を俯瞰的に捉えることです。1
澤円著『メタ思考~「頭のいい人」の思考法を身につける』では、以下の3つのポイントが紹介されています。
「自分の役割」と「自分の人生」を分けて考える
私たちは、人生の中でさまざまな「役割」を担っています。

しろろ
たとえば、あなたにはこんな役割がありませんか?
- 家族の一員としての役割
- 会社員としての役割
- 趣味のグループメンバーとしての役割
- 学生時代の友人としての役割
これら全ての集合体があなたの「人生」です。
だからこそ、「仕事の自分」は「自分の人生」の一部に過ぎず、「仕事の自分」=「自分の人生」ではありません。
しかし、「仕事がうまくいかない自分」と「自分のアイデンティティ」を同一視してしまい、辛い気持ちになる人は少なくありません。
「自分の役割はあくまで自分の分身であり、私の全てではない」と考えることで、気持ちがぐっと軽くなるはずです。
【実践】役割を演じる
自分の「素の自分」としてではなく、「役割を演じる」という感覚で行動してみましょう。
以前、同僚との関係で悩んでいた時に、上司からこのようなアドバイスをもらいました。

上司
自分の素で人と接していると思いますが、その状態だと
他者から責められた時に人格を否定されているように感じて辛いと思います。
「自分は役割を演じている」という感覚を持てると、気持ちが楽になりますよ。
確かに、私はどの役割でも「明るく元気な素の自分」で人と関わっていました。
この言葉をいただいてから、私は「仕事ができる自分」を演じるように心がけています。
その結果、相手から否定的なことを言われても「私が思い描いている『仕事ができる自分』のイメージとは違ったんだな」と客観的に捉えられるようになり、自分を責めることが減りました。
思い込みから脱出するために行動する
先入観から抜け出すためには、変化を恐れず行動することが重要です。
人間は、現状維持バイアスという心理傾向により、今の状態を保とうとしがちです。
しかし、それに負けずに変化していくことで、客観的に物事を考えられるようになります。
まずは情報収集から始めて、自身の知識を増やし、視野を広げていきましょう。
【実践】変化のための時間を作る
まずは1日10分でも構いません。仕事に関して思い込みを減らしたい場合は、業務関連の勉強をすることから始めてみましょう。
私自身、業務に役立てたいという思いから、毎日30分は上級バイオ技術者認定試験の勉強をしています。
少しの時間でも積み重ねていけば、きっと大きな成果に繋がります。
「行動したいけど、どうやって変わっていけばよいのか分からない…」という方には、以下の記事がおすすめです。
「相手」と「自分」は違うことを意識する
自分の想像通りに、相手が動くとは限りません。
たとえば、マネージャーに「いつでも相談してね」と言われたとします。
ある時、マネージャーに相談したくて面談をお願いしたところ、2週間以上も日程が合わないことがありました。
だからといって「いつでも相談してって言ってたのに、避けられている」と決めつけず、「たまたま予定が埋まっていて時間が取れなかったかもしれない」と考えてみましょう。
こう考えることで、相手への不満も無くなり、自分自身もネガティブな感情に振り回されなくなります。
【実践】相手の言葉を受け入れる
自分とは違う人の意見は、新たな視点に気づくきっかけになります。先入観から抜け出すためにも、非常に有効です。
相手の発言に賛同できなくても、まずは「そういう意見もあるのね」と受け入れてみましょう。
相手が伝えてくれたことに対しては、必ず感謝を伝えましょう。
あなたのために言葉にしてくれたので、その行為はありがたいことです。
たとえ悪意がある発言だったとしても、お礼を伝えられる人は、他者から信頼されるでしょう。
感謝の大切さは以下の記事でも紹介しています。
相手の発言や行動の裏に隠れた考えや想いを知りたい場合は、ソーシャルスタイルが参考になります。
ソーシャルスタイルとは、人の思考や行動のパターンを4タイプに分類するコミュニケーション理論です。
以下の記事で解説しているので、よかったらご一読ください。
メタ思考でも、視野を広げられずに悩む場合は…
「メタ思考を試してみたけれど、どうしてもうまく考えがまとまらない…」そんな時は、以下のことを試してみるのがおすすめです。
文字や図を描いてみる
頭の中で考えがまとまらなくても、文章や図にしてみると、意外と原因が分かったりするものです。
まずは時系列順にまとめたり、ロジックツリーを書いてみたりするとよいでしょう。
他者に相談してみる
自分で考えを整理できない時は、人に頼るのも一つの手です。以下のようなメリットがあります。
- 口に出すことで、状況が自分の中でより明確になる
- 相手に現状を理解してもらうように説明することで、頭の中が整理される
- 自分では見えていなかった側面を教えてもらえる可能性がある
相談する際は、悩みの解決に繋がる人を選びましょう!
相手とやり取りする必要があるので、相談には時間がかかるケースがあります。
最速で答えを出すためには、最適な相談相手も選びたいです。
私自身、面識のない人や外部の人でも、迷わずにチャットやメールを送ります。
丁寧な文章であれば返信してくれることが多いので、まずは勇気を出して連絡してみましょう!
チャットでの文章例
〇〇さん、突然のご連絡、申し訳ありません。
▽▽のしろろと申します。◇◇についてご相談があり、ご連絡いたしました。
お忙しいところ恐れ入りますが、30分ほどお話のお時間をいただけますでしょうか。
以下、詳細です。
<略>
人間関係トラブルを相談したい場合は、以下の記事が役立ちますのでご確認ください。
まとめ
今回は先入観が引き起こす問題や、その解決策としてメタ思考をご紹介しました。
①「自分の役割」と「自分の人生」を分けて考える
【実践】役割を演じる
例:職場で「物事を論理的に考え、正解を導く」役割を果たす
②思い込みから脱出するために行動する
【実践】変化のための時間を作る
例:毎日15分は仕事で役立つ資格の勉強をする
③「相手」と「自分」は違うことを意識する
【実践】相手の言葉を受け入れる
例:相手の意見を否定せず、「そんな考えがあるんですね。勉強になります」と返す。
メタ思考で視野を広げられなかった場合は、悩みを文章や図でまとめたり、他者に相談してみるとよいでしょう。
メタ思考は一朝一夕で身につくものではありませんが、毎日の小さな意識と行動の積み重ねが、視野と人生を変えてくれます。
今日から、上記の【実践】にあるどれか1つだけ試してみませんか? 小さな変化が、あなたの視野を大きく広げてくれます。
最後に
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メタ思考以外に、MECEによって先入観から抜け出す方法もあります。以下の記事で解説しているので、ぜひご確認ください。
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