この記事で解決できるお悩み
  • 完璧主義と適当主義の違いは何か?
  • どうすれば成長スピードを上げられるのか?

しろろ

こんにちは、しろろです。

あなたは、どんなタスクも『完璧にこなしたい』と時間を費やし、気づけば他の仕事が山積みに…なんて経験はありませんか?

どちらにも一理ありますが、完璧主義は実はあなたの成長を妨げる可能性があるのです。

この記事では、完璧主義が時に成長の足かせになる理由と、適当主義を取り入れることで作業効率を大幅に向上させる秘訣を解説します。

完璧主義と適当主義の違い

完璧主義とは?

完璧主義は、100%の完成度を目指し、細部までこだわりながら仕事を進めるスタイルです。

たとえば、資料作成で細かいフォントや色合いの微調整に長時間を費やします。

完璧な仕事を目指すメリットは、ミスなく質の高い成果を出すことで依頼者から信頼を得られる点です。

適当主義とは?

適当主義とは、『必要十分な完成度』を見極め、効率を最大限に高めて仕事を進める戦略的なアプローチです。

たとえば、資料作成において、メッセージが明確に伝わる最低限のレイアウトと情報が揃っていれば、細部まで完璧に整える前に次のステップへ進みます。

ここで言う『適当』は、『中途半端』や『手抜き』とは全く異なります。

これは、『ちょうど良い』完成度、具体的には約78%の地点で一度区切りをつけることで、作業時間を大幅に短縮し、限られた時間でより多くの価値を生み出すための思考法です。

適当主義の78%はどこから来たの?

78という数字は、藤田田著『ユダヤの商法』1で提唱される78:22の法則に基づいて設定しています。

世の中は78:22の割合で成り立っているという考え方で、例えば以下のような具体例があります。

  • 人の体内の構成成分(水分:その他=78:22)
  • 空気の構成成分(窒素:その他=78:22)

完成度が78%くらいになれば、その仕事で必要な要素は抑えられていると考えられます。

※ビジネス界では「パレートの法則」が80:20とされることもあり、78:22から派生した考え方ともみなせます。

この法則を仕事の完成度に当てはめると、最初の約22%の時間で仕事の成果の78%が生み出され、残りの78%の時間で残りの22%の成果を得ると考えることができます。

つまり、最も重要な成果は短時間で生み出されており、残りの22%の完璧を目指すために、貴重な時間を過剰に消費することがいかに非効率であるかを示唆しています。

完璧主義の落とし穴

完璧主義者は「100%の完成度」を目指すあまり、必要以上の時間を費やしてしまいます

仕事の完成度は、投入する時間に対して常に比例して向上するわけではありません。

ある一定のレベルを超えると、どれだけ時間をかけても、その質の向上はごくわずかになります。

この『緩やかになる変化』の領域にこだわり続けることは、目に見える大きな成果を生まないだけでなく、以下のような計り知れない機会損失に繋がります。

  • 次の重要なタスクへの着手が遅れる
  • 新しい学びの機会を逃す
  • 市場の変化への対応が遅れる
1つの仕事で100%の完成度にするには、100分かかります。

適当主義で成長スピードで早くなる理由

「必要十分」という考え方で作業を完了するため、作業時間を大幅に短縮できます。

たとえば、仕事の完成度が22分間の作業で78%、100分間の作業で100%になるとします。

完璧主義者と比較して、1タスクの作業時間が1/4以下になるため、残った時間をさらに別の仕事や学びに使うことができます。

1つの仕事で78%の完成度にするには、22分かかります。

22分で1タスクを完了するなら、100分で同じ難易度のタスクを4つこなせる計算です。

この積み重ねが、あなたの成長スピードを飛躍的に向上させる鍵です。

1つの仕事で78%の完成度にするには22分だけなので、100分あれば同じレベルの作業を4個こなせます。

本当に目指すべき仕事の完成度とは?

さて、ここまでの話で「適当主義」が効率と成長を加速させることはご理解いただけたかと思います。

しかし、単に「78%で良い」というわけではありません。

本当に目指すべき仕事の完成度とは、最終的に依頼者(顧客や上司)が満足するレベルであるべきです。

私たちの理想が120%や60%であっても、依頼者が求めるのは「依頼者にとっての100%」です。

この「依頼者にとっての100%」は、仕事を進める中で依頼内容が変化することも珍しくありません。

だからこそ、柔軟に対応するためには、仕事の進捗を段階ごとに依頼者に共有し、フィードバックをもらうことが非常に重要になります。

具体的には以下のような形で進めてみてください。

  1. 20%:構成案が固まった段階で依頼者に概要を共有
  2. 50%:主要な情報が埋め終えた段階で中間レビュー
  3. 80%:全体の必要情報を盛り込み、最終確認

このように細かく確認を行うことで、状況の変化に柔軟に対応し、依頼者の真のニーズに応える仕事が実現できます。

この「依頼者の満足度」を追求する姿勢こそが、「適当主義」を単なる手抜きではなく、戦略的な最適な働き方へと昇華させる鍵です。

【今日から実践】適当主義を取り入れる3ステップ

それでは、この「依頼者の満足度」を追求しながらも、効率的に成果を出す「適当主義」を、具体的にどう実践していけばいいのでしょうか?

完璧主義を手放し、成長スピードを向上させるための具体的な行動は、以下の3ステップをこなすことです。

【目標設定】ゴールと『78%ライン』を明確にする

タスクに取り掛かる前に、「この仕事の最終的なゴールは何か?」と「どこまでやれば、クライアント(上司)が『これで十分満足』と感じるか(78%ライン)」を明確に設定します。

例えば、企画書なら「主要な数字とコンセプトが伝わればOK」、報告書なら「事実と結論が簡潔にまとめられていればOK」といった具合です。

【時間制限】タイムボックスを設定し、集中する

各タスクに対し、具体的な制限時間(例えば、22分間や1時間など)を設定します。

この時間内で、設定した78%の完成度を目指して全力を尽くします。

タイマーを使い、時間が来たら一旦手を止めましょう。

【フィードバック】積極的に『中間共有』を行う

完成度78%の段階で、躊躇せずに依頼者や上司に一度共有し、フィードバックを求めます。

これにより、方向性のずれを早期に発見し、手戻りを最小限に抑えつつ、相手の真のニーズに合わせた調整が可能になります。

まとめ

完璧主義と適当主義、あなたの仕事スタイルにはどちらでしょうか?

完璧主義: 100%を目指すあまり、細部までこだわりすぎると、タスクにかかる時間が長くなり、次の挑戦の時間が失われがちです。

適当主義:必要最低限の完成度(約78%)で作業を終えることで、効率的に次々と新たなタスクや学びに取り組むことができ、結果として成長スピードが上がります。

完璧主義は仕事の質を求めて時間をかけすぎてしまう場合があるので、適当主義により効率よく仕事をこなせるようにしましょう。

仕事で最も大切なのは依頼者の満足度です。進捗を適宜共有し、フィードバックを積極的に活用することで、状況変化にも柔軟に対応し、本当に求められる成果を出しましょう。

さあ、今日からあなたのタスクの平均作業時間を計測し、『適当主義』がもたらす変化を実感してみてください。

この小さな一歩が、あなたの働き方を大きく変え、成長スピードを加速させるはずです。

最後に

適当主義は、限られた時間の中で最大の成果を生み出し、絶えず変化するビジネス環境で生き抜くための強力な思考法です。

ぜひ、この記事を通して効率的な働き方を模索し、あなたの仕事と成長を次のレベルへと引き上げるヒントを掴んでいただければ幸いです!

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本日もお読みいただき、ありがとうございました。

引き続きよろしくお願いいたします。

【記事作成に使用した書籍】

  1. 藤田田. ユダヤの商法. ベストセラーズ, 2019, 264p. ↩︎
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