- Power Automateって何?
- Power Automateの利点って?
- マネジメント業務を楽にする方法って?

しろろ
こんにちは、しろろです。
管理職の方は組織運営で手間だと感じていることはありますか?
異動や着任によるTeamsメンバーの更新など面倒な対応が増えているかもしれません。
他の業務で忙しいとこれらの作業を忘れ、グループメンバーに迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。
そこで、組織運営タスクを自動化することで、マネジメント業務の省力化に繋がります。
今回は、管理業務でのPower Automateの自動化事例と活用方法をご紹介します。
なぜ今、管理職が業務自動化に注力すべきなのか?
現代のビジネス環境では、以下のような課題を抱えています。
- 人手不足
- 残業代の高騰
- 繰り返しの単純作業によるモチベーション低下
- ヒューマンエラーのリスク
これらの課題を解決し、組織全体の生産性を向上させるカギとして、Power Automateのような自動化ツールが重要です。
Power Automateとは?
Power Automateは、Microsoftが提供するフロー自動化ツールです。このツールを使えば、TeamsやSharePointといったMicrosoftのソフトウェアでの作業を自動化できます。
このツールの強みは、PythonやVBA、C言語で挫折した人でも、簡単に自動化プログラムが作れる点です。

しろろ
私はプログラミングが得意ではないですが、Power Automateは講義を受けずにネット知識だけで使えるようになりました。
Microsoftのアカウントがあれば、下記リンクよりPower Automateのプログラムを作成可能です。
Microsoft Power Automate | ホーム
Power Automateには、無料版と有料版があります。
前者では機能に制限(スケジュール実行ができないなど)があるので、会社で使用する場合は有料版をオススメします。
無料版と有料版の違いは下記サイトをご確認ください。今回ご紹介するフローは有料版で作成可能です。
Power Automate Desktop|無償版と有償(プレミアム)版の違い – 完全自動化研究所1
Microsoft Power Automate – Process Automation プラットフォーム | Microsoft2
なぜ今、Power Automateが重要なのか?
PowerAutomateを利用することで、4つのメリットを得られるためです。
時間とコストの削減
繰り返し発生する手作業は、Power Automateで自動化できます。
これにより、従業員の貴重な時間は解放され、より戦略的な業務に集中できるでしょう。
結果として、残業時間の削減や人件費の最適化にも繋がります。
ヒューマンエラーの削減
手動でのデータ入力や情報伝達に伴うミスを排除し、業務の正確性と信頼性を向上させます。
生産性の向上
承認プロセスやレポート作成など、滞りがちな業務フローをスムーズにし、組織全体の生産性を底上げします。
柔軟な対応力
コーディング知識がなくても直感的な操作でフローを作成・変更できるため、業務の変化に迅速に対応できます。
次の章からPower Automateの活用例をご紹介します!
Power Automateによる業務効率化の事例紹介
Power Automateは多岐にわたる管理業務に応用可能です。ここでは、特に効果の高い具体的な活用例を詳しく見ていきましょう。
事例1:Teamsメンバーの自動更新と情報共有の効率化
多くの企業で利用されているTeamsは、プロジェクトや部署の変更に伴うメンバー管理が煩雑になりがちです。
Power Automateを活用することで、このプロセスを自動化し、常に最新のメンバー構成を維持できます。
自動化フローの例:
以下のステップでフローを作成できます。
1.人事データベースとの連携
社員名簿や人事異動情報を管理するデータベース(例:SharePointリスト、Excelファイル)を準備します。
2.メンバー情報の取得
新しい異動情報が追加された際、Power Automateがその情報を自動で取得します。
メンバー情報が更新されたタイミングでフローを実行するなら「自動化したクラウドフロー」、決まった時間にメンバー情報が更新されていた場合にフローを実行する場合は「スケジュール済みクラウドフロー」を作成します。

3.Teamsチームへの反映
取得した情報に基づき、対象のTeamsチームから異動者を自動で削除し、新しく参加するメンバーを追加します。
4.通知の自動化
メンバー変更があったことを、関係者(例:チームリーダー、該当メンバー)にTeamsチャネルやメールで自動通知します。
期待できる効果
この自動化により、メンバー管理の手間は大幅に減り、情報共有の漏れも防げます。常に正確なコミュニケーション環境を保てるでしょう。
フローを実際に作りたい方へ
下記リンクの方法であれば、簡単にフローを作成できると思います。ぜひチャレンジしてみてください。
Power AutomateにてTeams のチームメンバーをExcelデータをもとに整備する方法 – JBS Tech Blog3
事例2:重要なメールのTeams通知と対応漏れ防止
大量のメールに埋もれて重要な情報を見落とすリスクは、多くのビジネスパーソンが抱える課題です。
特定の条件を満たすメールをTeamsに自動通知することで、重要な情報の見逃しを防ぎ、迅速な対応を促します。
自動化フローの例
以下のステップでフローを作成できます。
1.特定のキーワードを含むメールの検出
Outlookに特定のキーワード(例:「緊急」「承認依頼」「顧客クレーム」)を含むメールが届いた際をトリガーとします。
2.Teamsチャネルへの通知
検出されたメールの件名、送信者、本文の一部を整形し、指定のTeamsチャネル(例:「緊急連絡チャンネル」「承認待ち」)にカード形式で自動投稿します。
3.対応ステータスの管理(応用)
通知されたメッセージに対し、Teamsの投票機能やタスク管理機能と連携させ、対応状況をチームで共有・管理できるようにします。
期待できる効果
これにより、重要な情報の見落としを防ぎ、チーム内での情報共有と対応が格段に迅速になります。
フローを実際に作りたい方へ
下記リンクの方法であれば、簡単にフローを作成できると思います。ぜひチャレンジしてみてください。
重要なメールはTeamsで確実に通知!ミスを減らす最強の方法|SHIFT Group 技術ブログ4
事例3:承認フローの簡略化と進捗の可視化
稟議書や申請書の承認プロセスは、特に部署をまたがる場合や承認者が複数いる場合に、多くの時間と手間がかかります。
Power Automateで承認フローを自動化し、進捗状況をリアルタイムで把握できるようにします。
自動化フローの例
以下のステップでフローを作成できます。
1.申請フォームからのトリガー
SharePointリストやMicrosoft Formsなどで作成された申請フォームに新しいデータが送信された際をトリガーとします。
2.承認者の設定と通知
申請内容に基づき、承認者を自動で割り当て、承認依頼の通知(Teams、Outlook)を送信します。
3.承認状況の追跡
各承認者のステータス(承認済み、拒否、保留中)をリアルタイムで追跡し、SharePointリストやPower BIダッシュボードで可視化します。
4.結果の自動通知
すべての承認が完了した際、申請者や関連部門に承認結果を自動で通知し、次のステップに進めます。
期待できる効果
承認プロセスが大幅に短縮され、進捗状況の透明化、承認漏れの防止に繋がります。
フローを実際に作りたい方へ
下記リンクの方法であれば、簡単にフローを作成できると思います。ぜひチャレンジしてみてください。
PowerAutomate 承認フローの作り方・コツ・注意点 – unite3655
Power Automate開発で行き詰まった時の対処法とCopilotの活用
Power Automateでのフロー開発は直感的ですが、時には予期せぬエラーや、より複雑なロジックの実装でつまずくこともあります。
そんな時に役立つのが、MicrosoftのAIアシスタントツール「Microsoft Copilot」です。
Copilotとは、Microsoftが提供するチャットベースのAIアシスタントツールで、様々なMicrosoft 365アプリケーションと連携可能という強みがあります。
エラー原因の特定と解決策の提示
フローがエラーで停止した場合、Copilotはエラーメッセージを分析し、考えられる原因と具体的な解決策を提案してくれます。
例えば、「このアクションでデータ形式の不一致が発生しています。〇〇形式に変換するアクションを追加してください」といった具体的なアドバイスが得られます。
フローの自動生成
下記記事によると、Power AutomateにCopilot機能が追加されたため、実現したい業務フローを自然言語でCopilotに伝えるだけでフローを自動で作成できるそうです。
【Copilot】「Power Automate×Copilot機能」の始め方と使い方【解説】 | ていじテック6
「毎週月曜日の朝に、特定のSharePointリストの未完了タスクをTeamsのチャネルに投稿するフローを作成して」といった指示で、基本的なフローが瞬時に構築されます。
ベストプラクティスの提案
より効率的で堅牢なフローを構築するためのベストプラクティスや、特定のシナリオにおける最適なアクションの組み合わせなどを提案してくれます。
Copilotを積極的に活用することで、開発のハードルを下げ、迅速に業務自動化を実現できます。
また、Power AutomateのコミュニティフォーラムやMicrosoftの公式ドキュメントも、トラブルシューティングや学習に非常に役立ちます。
まとめ
Power Automateは、単なる自動化ツールを超え、組織の生産性を飛躍的に向上させるための戦略的なツールです。
プログラミング経験がなくても簡単に自動化プログラムが作れる点が、特に魅力的でしょう。
この日々の管理業務の自動化は、従業員をより創造的で価値の高い仕事に集中させ、企業が変化の激しいビジネス環境で競争優位を確立する助けとなります。
この記事で紹介した活用事例や開発ヒントを参考に、ぜひPower Automateを導入し、貴社の業務効率化を推進してください。
最後に
上記以外でも、Power Automateの活用例はたくさんあります。
ネットなどで情報を収集していただき、ぜひご自身でいろいろと試行錯誤していただければと思います。
Power Automateをマネジメント業務で使用したいと思っていただけますと幸いです。
ブログの本題とズレるので、今回は詳しいプログラム作成法などの説明は省きました。
いつかご紹介できればと思います。
マネジメントに関して更に学びたい方は以下の記事もおすすめです。
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今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
引き続きよろしくお願いいたします!
【記事作成に使用したウェブサイト】
- 完全自動化研究所. “Power Automate Desktop|無償版と有償(プレミアム)版の違い”. (参照 2023-06-03). ↩︎
- Microsoft. “Power Automate”. (参照 2025-06-03). ↩︎
- JBS Tech Blog. “Power AutomateにてTeams のチームメンバーをExcelデータをもとに整備する方法”. (参照 2025-06-03). ↩︎
- SHIFT Group. “重要なメールはTeamsで確実に通知!ミスを減らす最強の方法”. (参照 2025-06-03). ↩︎
- unite. “PowerAutomate 承認フローの作り方・コツ・注意点”. (参照 2025-06-03). ↩︎
- ていじテック. “【Copilot】「Power Automate×Copilot機能」の始め方と使い方【解説】”. (参照 2025-06-03). ↩︎